
パニック障害は、決して珍しい病気ではありません。
パニック発作と呼ばれる発作が出ると、
死んでしまうような強烈な不安に襲われます。
パニック障害は20代~30代の人によく見られる病気でしたが、
最近では小学生や幼児といった子供が発症することも
珍しくなくなってきました。
親なら知っておきたい子供のパニック障害
パニック障害とは?
パニック障害はストレスが引き金になって起きます。
人ごみに行くと動悸がしたり、不安や恐怖で動けなくなったりします。
特徴的なのは「パニック発作」と呼ばれる発作です。
発作が起きると、10分~30分程度に渡って、
動悸やめまい、息苦しさなどが表れます。
それだけでなく、
死んでしまいそうなほど強い恐怖や不安を感じるのが特徴です。
パニック発作を繰り返すと、
「また発作が出るのではないか」
「また人に迷惑をかけてしまうのではないか」
と外に出ることに抵抗を感じ始めます。
また特定の場所でパニック発作を起こしてしまうと、
その場所に行けなくなったりもします。
例えば、電車の中で発作が起きた場合、
「電車に乗ったらまた発作が起きるのではないか」
と電車に乗れなくなってしまう人もいるのです。
その結果、学校や仕事に行けなくなったりする人も珍しくありません。
発作が起きていない時はとても落ち着いて見えるので、
パニック障害は見つけにくい病気です。
しかし、きちんと治療すれば治る病気でもあります。
芸能人の中にもパニック障害を克服した人はたくさんいます。
大人と違う!子供のパニック障害とは?
近年では、
子どもにもパニック障害が見られるようになってきたとお伝えしましたが、
その症状は必ずしも大人のパニック障害と同じではありません。
大きなパニック発作が起きることもありますが、
学校や幼稚園に行く前の体調不良などといった形で、
現れることも少なくありません。
具体的な原因としては、
- クラスの皆の前で発表する恥ずかしさ
- 人間関係のストレス
- 親からのプレッシャー
- 帰宅後一人で家に居ることの寂しさ
などが原因とされています。
パニック障害の背後にいじめが隠れていることもあります。
原因はなんであれ、早くに適切な治療を始めることが
早い回復には必要不可欠です。
大人のパニック障害と同じく、
子供のパニック障害も治療すればきちんと治る病気です。
早期発見できるよう、日頃から子供とのコミュニケーションを欠かさないようにしましょう。
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子供のパニック障害の治療法
子供のパニック障害は、
主に「認知行動療法」と「薬物療法」によって行っていきます。
いずれの場合も早ければ早いほど効果が見込めます。
薬物療法と聞くと、
薬を一生飲み続けなければならないようなイメージがあるかもしれませんが
そんなことはありません。
医師の指導の下、決まりを守って飲めば
次第に量を減らし、最終的には服薬を止めることもできます。
認知行動療法は考え方を変える手助けをする方法です。
薬物療法、認知行動療法以外にも、
カウンセリングで心の中のストレスをゆっくり取り除いていくのも有効です。
パニック障害かも?と思ったら、
まずは親だけでも良いので、
精神科や心療内科に相談してみましょう。
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回復に重要なこととは?
パニック障害になってしまうと、
電車に乗れなくなったり、広い場所や人ごみに行けなくなったりします。
そんな時は、無理に連れ出すのは避けましょう。
本人が辛いだけでなく、
対処を間違えると病気を悪化させることにもつながりかねません。
パニック障害の治療には「ゆとり」が何よりも重要です。
深刻に受け止て、
「治そう」とか「抑えよう」と思っても、
どうにもできないのがパニック障害です。
そのためには、
「いつか治る」「そのうち治る」と、
大らかな気持ちでいることが大切です。
パニック障害は、
きちんと治療すれば比較的治りやすいと言われています。
パニック障害を克服した人も、たくさんいます。
今は電車に乗ったり人ごみの中に行くことはできなくても、
治療すれば、必ず以前のように電車に乗ったり、
人ごみの中に出かけていくことができるようになります。
焦らず、根気強く治療を受けることが回復への近道です。
この記事のポイントまとめ

子どものパニック障害については、大人とは違う症状なので、その異変を早く察知してあげることが大事です。家庭での会話を多くして、子供とのふれあいの時間を大事にしていきたいですね。
- パニック障害の治療は焦らずゆとりをもって
- 子供のパニック障害は早期発見が大切
- パニック障害は治る病気です
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